本はごはん。
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映画(アニメ)を先に見ました。
いつものごとくストーリィは書きませんが。
思春期以降、成長することも死ぬこともなく、唯一戦争でのみ死ぬ
「キルドレ」である「僕」の語りでストーリィは展開していきますが、
この本を読んでいると、自然と「老師と少年」が思い出されます。
「スカイ・クロラ」のタイトル通り、空に張り付いて、空にはいつくばって
しか生きていけない「キルドレ」、
『僕たちは、神に祈るか、それとも、殺し合いをするか、そのどちらかを
選択しなければならない。それがルールだった。』
つまりは「神に祈る」=既に確立された価値観を丸ごと受け入れてそれに依存して生きるか、
「殺し合いをする」=生存競争のただ中で他者をけ落として生きていくか、結局のところ
世の中とはその通りで、
そのなかで、直接的に殺すのも間接的に殺すのも同じ、と。確かにその通り。
そこに何の疑問も抱かなければ生きていける。少なくとも毎日は過ぎていく。
日常のちょっとした変化を頼りに。
『僕はまだ子どもで、 ときどき、 右手が人を殺す。その代わり誰かの右手が僕を殺して
くれるだろうー。』
そんな風にしか生きられなかったのに、つまりは与えられた生をただ生きるだけだった
のに、いつしか彼は他人の、そして自分のために歩き出す。それは即ち、「自分の生」を
自ら生きることであり、ただ生きているのではなく、他人も引き受けながら自分の命を
引き受ける生き方。
映画とは大きくラストが違うのだけれど、メッセージは同じ。
そういう意味では映画は良くできてると思います。メッセージを損なわず、より判りやすく
表現していると思う。
そしてこの「スカイ・クロラ」を物語ったのが工学博士だということが、また感慨深いものが
あります。
しかし。
この本もかなり評価が分かれるでしょうね。
「スカイ・クロラ」 森 博嗣 ★★★★
いつものごとくストーリィは書きませんが。
思春期以降、成長することも死ぬこともなく、唯一戦争でのみ死ぬ
「キルドレ」である「僕」の語りでストーリィは展開していきますが、
この本を読んでいると、自然と「老師と少年」が思い出されます。
「スカイ・クロラ」のタイトル通り、空に張り付いて、空にはいつくばって
しか生きていけない「キルドレ」、
『僕たちは、神に祈るか、それとも、殺し合いをするか、そのどちらかを
選択しなければならない。それがルールだった。』
つまりは「神に祈る」=既に確立された価値観を丸ごと受け入れてそれに依存して生きるか、
「殺し合いをする」=生存競争のただ中で他者をけ落として生きていくか、結局のところ
世の中とはその通りで、
そのなかで、直接的に殺すのも間接的に殺すのも同じ、と。確かにその通り。
そこに何の疑問も抱かなければ生きていける。少なくとも毎日は過ぎていく。
日常のちょっとした変化を頼りに。
『僕はまだ子どもで、 ときどき、 右手が人を殺す。その代わり誰かの右手が僕を殺して
くれるだろうー。』
そんな風にしか生きられなかったのに、つまりは与えられた生をただ生きるだけだった
のに、いつしか彼は他人の、そして自分のために歩き出す。それは即ち、「自分の生」を
自ら生きることであり、ただ生きているのではなく、他人も引き受けながら自分の命を
引き受ける生き方。
映画とは大きくラストが違うのだけれど、メッセージは同じ。
そういう意味では映画は良くできてると思います。メッセージを損なわず、より判りやすく
表現していると思う。
そしてこの「スカイ・クロラ」を物語ったのが工学博士だということが、また感慨深いものが
あります。
しかし。
この本もかなり評価が分かれるでしょうね。
「スカイ・クロラ」 森 博嗣 ★★★★
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